レバノンのハリーリ首相が、サウジアラビアを訪問して、首相職からの辞任を、発表した。彼の辞任理由は、暗殺の危険がせまっているからだ、ということだった。
このハリーリ首相の辞任は、レバノンの大統領が受け付けず、問題化している。それだけ突然のことであり、ショックが大きかったのであろう。
ハリーリ首相に対する暗殺は、誰がやるのかということになれば、最初に考えられるのは、ヘズブラの犯行であり、その背後にはイランがいる、ということになろう。
突然沸いてきた、ハリーリ首相暗殺の危険性だが、彼の父親も首相職にあったときに、暗殺されていることから、暗殺の可能性は、まんざら嘘ではないだろう、ということになる。
しかし、アラブでは、今回のハリーリ首相の突然沸いて出て来た、彼の暗殺の可能性と、首相職からの辞任は、サウジアラビアが押し付け、強要したのという見方がある。
イランなどは暗殺の話を、でっち上げたのは、サウジアラビアとイスラエル、そしてアメリカの共同謀議だ、と非難している。それと同時に、イランではハメネイ師が、軍に命令を出し、非常事態に備え始めているようだ。
イランの主張によれば、『サウジアラビアは中東地域に、病原菌を撒く行為だ。』ということになる。レバノンのヘズブラのナスラッラー師も、同じようにハリーリ暗殺説を、否定し、サウジアラビアの狂気によるものだ、と非難している。
一部では、ハリーリ首相は辞任を望んでいなかった、という情報も伝わってきている。
いずれが事実かは分からないが、今回のハリーリ首相暗殺の可能性と、首相職からの辞任は、少なからぬ緊張関係を、サウジアラビアとイランとの間に、生み出していよう。
イランの国防幹部は既に「イランとサウジアラビアとの間では、何時戦争が始まっても不思議は無い。」と語っている。イランとサウジアラビアとの関係は、それだけ緊張しているということであろう。もし、それが現実化した場合、世界と日本の経済に与える影響は、甚大であろう。