イスラエルとサウジアラビアとの関係が、最近だいぶ良くなってきていることは、何度か書いた。両国が共同で中東を作り変える、というとんでもない計画だ。もちろん、アメリカがその背後では関与している、ということではあるが、大分大きな話のようだ。
イスラエルとサウジアラビアは共同で、次のようなことを計画している、と書いた人物が現れた。
:アラブ世界の世俗的大国は潰す。
:中東地域にカオス状態を作り出す。
:レバノンで市民戦争を起こす。
:タクフィールとヘズブラを戦わせる。
:イランの構想であるイラン・イラク・シリア・レバノン回廊を潰す。
:シリアを部族や宗派で分断する。
:クルド国を創立しトルコ・イラク・シリアに対抗させる。
:イスラエルを地域のパワー・ブローカーにし、サウジアラビア・カタール・オマーン・クウエイトなどの石油・ガスをイスラエルに向かわせる。
:中東地域のシーア組織を全部打倒する。
この文章を書いた人物は、だが物事はそう簡単ではない、と次のようなことを、書いている。
:シリアは生き残り、戦争以前より軍事的に強化された。
:シリア・イラン・ヘズブラなどの存在が、イスラエルに脅威を与えるようになった。
:レバノンはサウジアラビアが工作したが、極めて堅固な状態にある。
:シリアは統一され、クルド国家ができる可能性は消えた。
:イスラエルとアメリカの地域での存在は極めて不利になった。
加えて、アメリカ軍にはイランを攻撃する能力は無く、もし、そうすれば敗北するだけだ、と述べている。アメリカに出来るのは、部分的な攻撃による破壊程度だ、ということのようだ。
サウジアラビアはレバノンやイランを攻撃できまい。
アメリカの議会などは『自由世界をリードする』『中東の民主主義を守る』『イランは過激だ』『アメリカはこれらの問題を解決する責任がある』『アメリカはサウジアラビアの石油地帯をイランの手から守る必要がある』などと宣伝するが。それは現実的ではないということだ。