NO4731 10月31日 『バハレーン外相の過激な発言』

2017年10月30日

 

 バハレーンのハーリド・アハマド・カリーファ外相が、過激な発言をした。それは、今度のGCC会議にカタールが参加するなら、会議をボイコットする、と語ったのだ。

 他方、カタールのシェイク・タミーム・アルサーニ氏は『カタールに軍事攻撃があるようなら、湾岸地域はカオス状態になる。』と警告している。

 バハレーンがカタールに対して、過激な発言をした裏には、いままで、カタールのアルジャズイーラ放送が、バハレーンで起こるデモなどを、大々的に放送したことへの怒りと、カタールと関係のいいイランの、バハレーン国内問題への、介入があろう。

バハレーンという小国が、強気の発言をした裏には、サウジアラビアの依頼を受けてか、あるいは、サウジアラビア寄り発言をすることにより、支援をあおごう、という意図が、あるかもしれない。

アメリカのトランプ大統領が、カタール問題の仲介をする、と言い出し、会議の招待するようだが、うまくいかないだろう、と思われる。逆に、カタール問題はエスカレートしてきている、感じがするが、それにはイランの存在が、大きく影響を与えているものと、思われる。

しかし、これだけ厳しいカタール敵対視があるなかで、どうしてGCC会議に、カタールが参加できるのか、と思うのだが、今回のサウジアラビアのリードによる、カタール制裁にはオマーンや、クウエイトが参加していない。それが理由であろうかと思われる。

一方的に、サウジアラビアの意向だけで、カタールをボイコットすることは、GCCを破滅に追いやる、危険性があるからであろうか。

また、こうしたあいまいな対応が、結果的に、カタール問題の解決に、繋がるのかもしれない。今回のサウジアラビアによる、ボイコットに参加していない、クウエイトはカタールと、ボイコット側の仲介役を、果たしているのだ。

その辺の、玉虫色とでも言える動きが、アラブ的であり、解決の余地を残す方法、なのかもしれない。