トルコの工業力が進歩いている、というニュースが、つい最近伝えられていた。トルコは日本を含む自動車組立工場を持つ国として、知られている。トヨタを始めメルセデスベンツ社も、工場を持っているのだ。
それはトルコで製造されたものが、無税でヨーロッパ市場に輸出出来る、というメリットと、トルコ人のものづくりのレベルが、高いことを意味していよう。このため、トルコには基本的な工業技術が、根付いているということであろうか。
そうしたなかで、イギリスからキャタピラが輸出されている、というニュースも伝ってきた。キャタピラはブルド-ザーばかりではなく、戦車や装甲車にも使われる。もちろん堅牢であることが、最重要ポイントであろう。
次いで、トルコから戦闘車両が、自国で生産できるようになった、というニュースが伝えられた。これは注目に値するニュースであろう。トルコは自前で重兵器を、製造できるようになったということは、この国の戦略思考を、大幅に変える可能性が、あるからだ。
トルコは周辺諸国と緊張関係にあり、しかも、トルコは周辺諸国への軍事侵攻を、常に考えている国でもある。そうした国が、自前の武器を持つことになれば、先進諸国はトルコの暴走を、止め難くなる危険がある。
以前から、戦争はその国の工業力を躍進させる、と言われてきている。戦車や装甲車両ばかりではなく、トルコは今後、科学兵器を含む各種の武器を、国内生産していくことになろう。その場合、一体どの国が待ったをかけられるのか。
トルコでは軽火気は、大分前から製造されている。爆弾や砲弾も製造可能であろう。そして、エルドアン大統領がロシアや日本との間で、原発の建設を希望していたのは、将来、核保有国になることを、目指していたためと思われる。
トルコの隣国イランが、核兵器の製造を考えているとして、アメリカが警戒し、圧力を掛け続けているが、そのイランとトルコとの関係は、必ずしも良好ではない。潜在的敵対国同士なのだ。
サウジアラビアの国王が、モスクワを訪問し石油基金を設立し、10億ドルの基金拠出を決めたと言われているが、この国も将来的には核保有国を、目指しているようだ。そうなると中東には幾つもの核保有国が、誕生する危険性がある、ということであろう。
そして北朝鮮が、幾つかの中東の国々との間で、核開発の協力をしていることも事実だ。エジプトに北朝鮮からロケットが輸出されていた、という報道もあった。今後、中東はますます危険度を、高めていくということだ。