『ミャンマーのロヒンギャ虐殺にイスラエル関与』

2017年9月16日

 

 ミャンマーのムスリムである、ロヒンギャに対する虐殺、追放が続いているが、この事件にイスラエルが関わっている、とイラン政府高官たちが非難している。ハタミ師は『ガザで殺戮を繰り返している者たちが、ミャンマーでも同じ事を行っている。』と非難した。

 同じように、ハメネイ師も「イスラム諸国は政治的経済的圧力を、ミャンマーに対してかけろ。』と呼びかけた。加えて、ハメネイ師は『イスラエルがミャンマーに対して、武器を輸出していることが原因だ。」とも語った。

 つまり、イスラエルがミャンマーに対して、大量の武器を輸出したことが悪い、という非難だが、少し根拠が弱いように思える、なぜならば、武器はイスラエルに限らず、世界中の国々が輸出し、輸入しているからだ。

一国が武器を輸出したからといって、発生した事件の責任を、その国に負わせるということには、無理があろうというものだ。確かに、イスラエルが100台の戦車や戦闘用舟艇を輸出し、それ以外の武器もミャンマーに、輸出してはいるようだが。

ハタミ師は今回ミャンマーで起こっている、ロヒンギャ殺害事件は宗教的な問題からではなくい、民族問題に起因すると主張している、ロヒンギャという異民族の浄化作戦だというのだ。

今回の虐殺拡大には、825日に起こった、ムスリム側戦闘員による、ミャンマーの軍の駐屯地や、警察署に対する攻撃による、ということのようだ。それではロヒンガの戦闘員に武器を与えたのは、何処の国なのか、何が目的なのかという疑問が沸いてくる、イスラエルが武器を輸出したことが、主たる原因ではあるまい。

一部の専門家の間では、イギリスの中国に対する、間接攻撃だ、とする意見もある。イギリスは中国がミャンマーを、石油やガスの輸入の上での、拠点とすること、ミャンマーに軍港を持っていることなどに、危機感を抱き、ミャンマーから中国を排除する目的だ、というのだ。

中国がミャンマーに軍事基地や、エネルギーの拠点を持つことは、インドにとっては極めて危険なことであろう。またアメリカにとっても、アラブ湾岸諸国からの、エネルギー・ルートを押さえられる、ということであり問題があろう。

ミャンマーでいま起こっていることは、複数の国々による、世界戦略作戦の一部だ、と考えるべきではないのか。ミャンマー問題には少なくとも、インド、バングラデッシュ、イギリス、アメリカなどが関係しているものと思われるのだが、考え過ぎであろうか。