『ナザルバーエフがエルドアンの要求拒否ご立派』

2017年9月15日

 

 トルコのエルドアン大統領は、自分が勝手に設定した、ギュレン・グループのメンバと組織に、猛烈な圧力をかけ続けている。このために逮捕投獄された、ギュレン・グループのメンバーの数は、20万人程度に達している。

 ギュレン・グループのメンバーとされた人たちンのなかには、多くのインテリ層が含まれている。裁判官、検察官刊警官、大学教員、ジャーナリスト、政治家軍人といった具合だ。このため現在のトルコ政府機関は、人材がいなくなり、まともに機能しているとは思えない。それは外交面と経済政策で、一番大きなダメージを、トルコに生むことになろう

 エルドアン大統領はギュレン・グループが、昨年起こった、クーデターの黒幕だと言い、こうした暴挙を続けているのだ。しかし、ギュレン・グループのリーダーであるフェトッラー・ギュレン氏は、自分たちはクーデターに何の関与もしていない、と明確に否定している。

 エルドアン大統領はギュレン・グループの、資金源と名声は、彼らが運営する国内外の学校にあるとして、外国に対しギュレン・グループの運営する学校の閉鎖と、トルコ人関係者のトルコへの引き渡しを、要求してきており、多数の国でそれが成功している。

 マレーシアのナジブ首相などは、エルドアン大統領から巨額のわいろを、受け取った、と言われてきたが、彼はギュレン・グループのメンバーを、治安機関員に拉致させ、トルコへ引き渡しているほどの協力ぶりだ。これが事実なら、まさに腐った野郎という感じだが。

 そうしたなかで、カザフスタンのナザルバーエフ大統領は、エルドアンのギュレン・グループ・メンバーの、引き渡し要求に対して、これを明確に拒否した。ナザルバーエフ大統領はカザフスタンの法に照らし合わせ、問題があれば逮捕をするが、今までのところ全く問題はないと語り、学校そのものはカザフスタン政府文部省の、管轄下に置かれていると語った。教員たちはトルコ人を含め、追放することはないとも語っている。

 ナザルバーエフ大統領は、トルコ人教員たちを引き渡すことにより、彼らがトルコ国内で逮捕され投獄され、拷問を受けるようなことがあってはならない、とも語っている。

 まさに見上げた順法精神という事であろう。他の国々の大統領や政府は、トルコのエルドアン大統領が持ちかける、経済援助や賄賂に目がくらみ、違法を承知で受け入れ、ギュレン・グループのメンバーを、トルコ側に引き渡しているのだ。

 今回の、カザフスタンのナザルバーエフ大統領の決断は、何処から来たのであろうか。アメリカのアドバイスか、あるいはカザフスタン政府が、エルドアン大統領の時代の終わりが近い、という判断を下したためであろうか。