『ついに出てきたカダフィ時代の大物』

2017年9月14日

 

 カダフィ大佐の側近の一人であった、ブシール・サーレハ氏が表に顔を出した。彼は現在、南アフリカのヨハネスブルグ市に住んでいるが、今回初めてフランスのチャンネル24で、インタビューに答えた。彼は現在カダフィ事務所の代表、という肩書になっている。

 まず彼が語ったことは、カダフィ大佐の次男である、サイフルイスラーム氏についてだが、『彼は全てのリビア人から受け入れられる人物だ。』と語っている。つまり、『リビアの再建には彼こそが必要な、人材。』という事であろう。

彼はカダフィ資金について、『私はカダフィ資金に指一本触れていない。もちろん、私の給料部分は引き出してはいるが。アフリカへの投資資金も、今のところ一銭も、使っていないで取ってある。』と語った。

 彼はいまリビアの安定化が、実現することのみを、願っているとも語った。リビアの選挙については、『現段階では語るべきでなかろう。』と答えている。

 ブシール・サーレハ氏は『リビアが安定化するためには、カダフィ時代の治安部が、復帰する必要がある。彼らには十分な経験があるからだ。リビア国民は近い将来カダフィ体制下の、治安部が復帰することを認めるだろう。リビア国民は何よりも早期の安定化を望んでいるからだ。』と語った。

 フランスのサルコジ大統領が選挙資金を、カダフィ大佐から受け取った、という事のついては、相手がフランスのテレビである、チャンネル24であったこともあろうか、『知らない。』と答えて、コメントをさけている。

 イギリスのロンドンで近く、リビアをめぐる外相会議が開催されるが、その会議にはイギリス、アメリカ、イタリア、フランス,エジプト、アラブ首長国連邦の外相が参加する。またリビア担当の国連代表である、ガッサーン・サラーマも参加することになっている。

 先日、リビアの90パーセントの領土が、テロリストの手から解放された、とリビア政府は語っているが、ここに来て動きが、早まっているのかもしれない。サイフルイスラーム氏の政治への復帰については、釈放された段階から、エジプトでは予測されていた。私にはその情報がエジプト人の友人から、知らされていた。それがここに来て現実味を帯びてきた、という事であろうか。