『エルドアン大統領の核兵器装備計画』

2017年8月 9日

 

 トルコの大統領エルドアンは、自らをネオ・オスマン帝国のスルタン、と位置付けている。彼にはかつてオスマン帝国が、広大な地域を支配していたのと同様に、広大な地域を支配する野望がある。

 トルコがイラクやシリアの戦争に介入したのは、オスマン帝国時代の領土を、奪還することに目的があった。エルドアン大統領はイラクやシリアの、トルコ国境に近い北部を支配し、自国領土に組み込んでいく、という意図から、軍事行動を展開しているのだ。

 しかし、エルドアン大統領の野望は、この程度では収まらないようだ。エルドアン大統領はトルコを、核兵器保有国にし、絶対的な強さを持つ国家にしよう、としているというのだ。

 また、核兵器だけではなく、その他の大量破壊兵器も、開発していく方針でいるようだ。そのことは、トルコのエルドアン大統領に近い、イマームであるカラマン師の発言で、明らかになっている。

 カラマン師はエルドアン大統領が、何かをしたいと思うと、そのことを事前に言ってくれる、ということだ。それは預言的ともいえるが、エルドアン大統領の側近である彼には、エルドアン大統領が何を望んでいるか、分かっているわけであり、エルドアン大統領が発言する前に、そのことを語ることが可能なのだ。

 このカラマン師は『バチカンとの対話は意味がない。』と語り、イスラム教とキリスト教の対話もあり得ない、と語っている。それはエルドアン大統領の考えでもあるのであろう。 

 カラマン師は『トルコは敵以上の高度な兵器を、所有する必要がある。それを持って非ムスリム世界や、西側と対抗すべきだ。』とも語っている。

 また、イスラミストのジャーナリストである、イブラヒム・カラグール氏は『トルコは核兵器を所有することによって、西側諸国と戦うべきだ。』と書いている。こうした強硬派知識人に、対抗する意見を述べる者もいる。例えば、シャーヒーン・アルパイ教授がその一人だ。しかし、彼は73歳の高齢で逮捕され、投獄されることになった。

 トルコのミラト紙は『トルコはパキスタンと協力して、核兵器を所有すべきだ。』と書いている。この計画にはトルコとパキスタン、そしてカタールが協力しているものと、思われている。

 トルコのエルドアン大統領は、欧米は過激な国家だと考えており、これらの国々はトルコを敵視し始めている。トルコはNATOのメンバー国であり、親米国家であったが、それが全く逆転してきているのだ。

 そうしたことを考えて、トルコは二つの核施設の建設を、ロシアと日本に依頼したのだ。そして、その先にあるのは核兵器の製造だ。エルドアン大統領は二つではなく、三つの核施設を建設する計画を持っている。