『ドイツ・シュピーゲル紙トルコ第二クーデターありうる』

2017年7月 4日

 

 ドイツの世界的に知られる、クオリテイ・ペーパー紙であるシュピーゲル紙が、トルコでは第二のクーデターが、起こる可能性があると報じた。この記事はシュピーゲル紙のトルコ特派員である、マクスミリアン・ポップ氏が書いたもので、彼は『トルコ国内で見られる、全てのファクターは、クーデター発生への方向を示している。』と主張している。

 イスタンブールの警察は先週の土曜日に、ホテルの部屋から、政治的リーフレットを印刷するための、機械一式を発見し、その中にはエルドアンに反対しろ、と書かれたリーフレットが、あったということだ。

 このイスタンブールのタクシム通りに面する、ホテルの部屋には、ドイツ国籍のトルコ人が、泊まっていたということだ。

 この部屋で発見されたリーフレットには、トルコのエルドアン大統領に対する抵抗運動が、ドイツ政府やババリア政府の援助を、受けていると記してあったということだ。

 ただ疑問なのは、トルコの第二クーデターの背後には、ギュレン・グループが存在し、彼らはドイツに拠点を持っている、とも記してあったということだ。

 どうやらこの第二クーデター予測記事は、トルコ政府の意向を汲んで、書かれたものであろう、と思われる。トルコ政府にしてみれば、第二クーデターの危険性をあおり、その背後にはギュレン・グループがいる、と書かせることの効果が、期待できるし、その内容は政府にとって、都合のいいものになっているからだ。

 こうした細工までするということは、トルコ政府がギュレン・グループに対して、手詰まりになって来ている、という事であろう。たとえば、再三のエルドアン大統領からの要請にもかかわらず、アメリカ政府はギュレン氏を引き渡す気配を見せていないし、逆にエルドアン体制に対して、冷たい対応が増えてきている。

そして、いみじくもこの記事は、ドイツ政府とトルコ政府との関係が、険悪になっていることを、示すものであろう。

ドイツはトルコのインジルリク空軍基地から、今月中には完全に撤収することを、ドイツ国会で既に決定しているが、そのことはやがては、トルコがNATOから追放される、ということなのかもしれない。