イランでは5月19日に、新大統領選出の投票が行われるが、それに先立ち大統領候補者資格審査が行われた。この審査の前の段階では、1600人が立候補を希望していたのだから、イランの大統領職というのは、人気があるという事であろうか。
それが最終的には、6人にまで絞り込まれたのだから、大したものだということになる。その作業たるや、実に無駄なことのように思えるのだが、日本でも泡沫候補はいるわけであり、立候補前に資格審査をやる方が、理にかなっているかもしれない。
その6人の候補者は以下の通りの、経歴の持ち主たちだ。
:アカ・ミルサレム
文化大臣ハメネイ側近
:ハシェミ・タバ
ラフサンジャニ大統領、ハタミ大統領の時期の副大統領、産業大臣
:ジャハンギリ
ハタミ大統領の時期の第一副大統領、鉱物資源大臣
:カリバフ
革命防衛隊トップ、警察長官、
:ライーシ
アスタン・コドス守護者、最高裁幹部
:ロウハーニ
現職大統領、専門者会議メンバー
述べるまでもなく、本命はライーシ氏とロウハーニ氏、ということになるが、ライーシ氏については、ハメネイ師の支援が強いようだ。ロウハーニ氏は既に、ハメネイ師のコントロールが、利かなくなってきたからであろう。
選挙を前に、20000人の警官が、国内の治安維持にあたることが、決定している。ハメネイ師は外国が、イランの選挙を妨害するだろう、と警告を発していることから、この措置が取られたものと思われる。
アメリカはボーイング機を売りつける反面、イランの核に対して、厳しい対応を変えようとしていない。この問題が今後に取り上げられ、アメリカからの圧力が強まれば、そのことが選挙に影響を、与えるものと思われる。