『さあどうなるトルコの新憲法国民投票』

2017年4月10日

 

 416日に挙行される、トルコの新憲法に対する、賛否を問う国民投票の結果が、イエスが飛び抜けておれば、国民は騒がないだろう。しかし、結果がそれとは真逆の場合はただでは済まされまい。

 もっとも最近、アクギュルソナル社から出された投票予測は、新憲法に反対する票が、5152パーセントになるだろう、というものだ。

 投票についていま問題になっているのは、国家公務員には投票に参加させるな、という考え方だ。それは、国家公務員には反対票を投ずる、自由がないからだ。もし反対票を投ずれば、彼は失職することになるからだ。

 国家公務員に有権者の割合は、35パーセントから4パーセント、とみられている。このことが、このアクギュルソナル社の予測とは異なり、他社の予測では新憲法賛成票が12ポイント上回る、という結果が出ている、ということだ。

 野党のCHPHDPは、今回新憲法が国民投票で、支持されることになれば、トルコは独裁国家になってしまう、という強い不安を抱いている。

他方、エルドアン大統領側は連立内閣になり、政策決定がふらついたのでは、今後の国家運営が危うくなる、という考え方だ。

投票結果は間もなく出るだろうが、結果は新憲法賛成票が、6070パーセントに達することになるだろう。要はそれを本当らしく見せるには、どうしたらいいかという、最後の工夫を与党AKPが、努力しているという事であろう。