4月3日月曜日の午後2時40分、サンクトペテルブルグの地下鉄で、爆弾が爆発し、9人以上が死亡、20~50人が負傷する、というテロ事件が起こった。これは密閉された状態の、地下鉄で起こっただけに、被害が大きかったのかもしれない。
地下鉄の電車は窓が吹き飛び、ドアも外側に押し出される感じで、破壊されている。爆弾は手製であり、被害が大きくなるように、仕組まれていたということだが、不発の爆弾がもう一発、近くで見つかっている。
もし、もう一つの爆弾が爆発していれば、被害はもっと大きくなっていたであろうことは、誰にも想像が付こう。サンクトペテルブルグはプーチン大統領の出身地であり、訪問中の出来事であるだけに、彼の面子は台無しになったことであろう。
ロシアのテレビは犯人らしい人物の、映像を公開したが、その容疑者はまだ、捕まっていないようだ。背の高い中年男で、顎鬚を伸ばし、黒い帽子をかむっていた。どう見てもイスラム原理主義者、という風貌だ。
ロシアではこの犯人は、コーカサスの分離独立主義のメンバーだろう、と見ているようだ。果たしてこれが、IS(ISIL)と関係しているのか否かは、今のところわからないし、IS(ISIL)も犯行声明を、今のところ出していない。
日本でも以前、同様の地下鉄を使ったテロ事件が起きているが、その対策がその後しっかり立てられているのか疑問だ。ロシアの場合には2010年にも地下鉄テロ事件が起こっており、そのときは40人以上が死亡した、ということのようだ。
2020年のオリンピックには、世界中から人が集まって来るが、そのなかには、テロ犯も含まれているかもしれない、対応策が必要だということだ。