『イラク・モースル攻防戦は何時終わるのか』

2017年3月20日

 

 イラクの要衝モースルの攻防戦は、何時終わるのであろうか。確かアメリカは34ヶ月で終える、と12ヶ月前に語っていたような気がするし、イラクはもっと早い時期に終わる、と言っていたような気がする。

 確かに、今のモースルの状況を見ているとIS(ISIL)側は既に戦闘能力が、大幅に低下しているように、思えるのだが。イラク軍の発表したところによれば、モースルに残存している、IS(ISIL)の戦闘員の数は2千人を切っている、ということのようだ。そうであるとすれば、彼らは逃げ損ねたか、死を覚悟しているかの、いずれかであろう。

 IS(ISIL)のリーダーであるアバブーバクル・バグダーデイは、戦闘員たちに対して、帰国するか特攻作戦を行うか選べ、と語っていた。つまり、モースルに残った者は、皆死ねということであろう。

 いまイラク軍が進めている戦闘は、モースルのほぼ全域を奪還し、市内に残る旧市街の奪還ということらしい。旧市街ということは、街の構造が複雑に入り組んでおり、爆弾の設置がそこにもここにも、なされているということであろう。

 それだけに、旧市街への突撃は自殺行為であり、慎重な攻撃作戦が、必要となっているはずだ。また、古びたビルの一角から撃ってくる、IS(ISIL)側戦闘員の銃弾も、極めて警戒を要するものであろう。

 イラク軍とすれば、モースル陥落は直ぐそこなのだが、あと一歩のところで、ブレーキがかかっている、ということだろう。この場合は、アメリカ軍の空爆も、あまり意味を成さないのではないのか。イラクのアバデイ首相が、アメリカ軍に出て行くように言ったのには、アメリカ軍の攻撃があまり有効でなく、ただ大規模な破壊を、招くだけだからであろう。

 加えて、アメリカ軍は駐留した後、モースルを奪還しても、そこに留まるつもりなのであろう。そのためには、アメリカ軍の側には出来るだけ街を、破壊してしまいたい、という計算も働いていよう。奪還後に待っている、再建のビジネスは、その方が大きくなるからだ。

 トルコの空軍基地である、インジルリク基地に対する、アメリカ側の評価が下がっているのは、イラク国内にそれよりも大規模な、空軍基地を持つという前提が、あるからであろう。もし、その基地が完成すれば、アラブ湾岸諸国へのアクセスは、より便利になるからだ。

320日から22日は外国に出かけますので、その間は休みます。22日 夜に頑張って書くつもりではいますが。