アメリカの大統領がオバマ氏から、トランプ氏に替わった後、幾つもの不思議な現象が起きている。それらは、あるいはトランプ大統領の、新政策方針に関係しているのかもしれない。
トランプ大統領は彼独自の、外交を展開したい、と考えているようで、イラクやシリアに関しては、反政府勢力への支援を止める、と言い出している。それは大きな影響を与えることは、必定であろう。
ロシアのプーチン大統領が中心になって進めている、カザフスタンのアスタナで開催されている、シリア問題の会議は、その典型であろうか。シリアの反政府勢力が、意外に素直に会議に、参加するようになってきているのだ。
パレスチナ問題でも、トランプ大統領はパレスチナ自治政府の、マハムード・アッバース議長をホワイト・ハウスに招き、中東和平問題の解決を、図りたい考えのようだ。彼はマハムード・アッバース議長に対して『中東和平のときが来た。』と語っている。
今回取り上げようとしているのは、アメリカの検察官が、多数首になるという現象についてだ。今回のこのブログの内容は、多分に私の推測による、ということをお断りしておく。あるいは、読み捨てていただくだけでも結構だ。
アメリカの検察官が46人辞任することになったが、これはどうやら、トランプ大統領の意向のようだ。その動きの中で頑強に辞任をしない、と言っていたバララ検察官が首にされた。彼は昨年11月の段階で、トランプ大統領に会見しており、意志の疎通はあったようだ。あるいは、異なる意見だったのかもしれない。だが、当時の二人の関係については、決して悪いものではなかったようだ。
バララ検事はトランプ大統領が、外国政府から金銭を受け取っていたのか否か、ということについても、調査していたとも言われている。
もう一つのポイントは、トルコとイランとの間で動いていた、ザッレブ容疑者に関係しているのではないのか。ザッレブ氏はエルドアン大統領の助力を得て、イラン国籍に加え、トルコ国籍も取得し、両国の金にまつわる、裏の橋渡しをやっていた人物だ。(マネー・ロンダリングや金の密輸)
ザッレブ氏はエルドアン大統領の子息、ビラール氏との関係も深かった、と言われており、2013年の段階でトルコの閣僚4人に賄賂を送り、ビラール氏とも汚職に関わる問題が発覚し、トルコでは大問題になっていた。4人の閣僚はその後辞任に追い込まれている。
そのザッレブ氏はその後、身の危険を感じてアメリカに逃亡し(トルコとイランが秘密を隠蔽するために、彼を暗殺するのではないか、と言う不安がザッレブ氏にはあったようだ。)、フロリダで自首している。この人物に関する調査が進んでいけば、トルコが問題の主役になり、もう一つはイランがやはり、問題の主役になろう。両国共に金銭スキャンダルの、主役になりうるのだ。
実は今回の検察官の大量処分は、このザッレブ・スキャンダルが、主題ではないかと思えるのだ。トランプ大統領のさじ加減で、ザッレブ事件があまり追求されなければ、トランプ大統領はトルコにもイランにも、貸しを作ることが出来るし、イランとの関係を、急速に改善することも出来よう。これはあくまでも、私の勝手な憶測だが。