『シリアのアサド大統領重病説』

2017年1月31日

 

 シリアのアサド大統領が、重病だという情報が飛び交っている。アラブの幾つかのマスコミが、この情報を流しており、複数であることから、情報は正しいのではないか、という観測が広がっているようだ。

例えば、カタールのアルジャズイーラ・テレビは、アサド大統領が入院して、ベッドに寝込んでいるが、意識を失っているわけではない、と伝えている。同様に、レバノンのアルムクスタクバル紙も、アサド大統領の重病説を、報じている。またアサド大統領が銃撃され、負傷したという情報も流されている。

 サウジアラビアのシャルクルアウサト紙も、同様の情報を伝えている。ただし、これらのすべては、反アサド大統領側のマスコミ機関であり、どこまで信用できるかは、保証の限りではない。

 もちろん、シリア政府はこのアサド大統領の、重病説を否定している。シリア政府はアサド大統領が、つい数日前に、ベネズエラのニコラス・マドウロ大統領と、電話で話し合っていることを明かした。

 アサド大統領の最近の動向から、注目を集めるものは、アスタナ会議に先立ち、彼は全ての問題を話し合う気がある、と語り、それには彼自身の立場も含まれる、と語った点であろう。

 アサド大統領は、彼の父ハーフェズ・アサド大統領の後を追い、シリアの大統領に就任し、既に17年の歳月が経過している。

 一つ言えることは、重病説があり、銃撃された、という説がある点だ。この二つが一緒であれば話は別だが(銃撃され入院した)、そうでなければ信、用しかねる情報の気がするのだが。