『トルコ重要な二つの情報』

2017年1月18日

 

:森林大臣ヨーロッパの十字軍トルコ殲滅目論む

 トルコのベイセル・エルロール森林大臣は、ヨーロッパ諸国がいまなお、十字軍思想を持っており、トルコを殲滅する意図を持っていると語った。これはトルコがオスマン帝国時代から彼らが抱いている考えだと語った。

これは、オスマン帝国がヨーロッパ諸国との間で続いていた、戦争に終止符を打つことになり、中央ヨーロッパを支配から手放した1699年の、カルロウイッツ条約以来のものだということだ。しかし、トルコはその後の第一次世界大戦の敗北の灰塵の中から、再度立ち上がった。

 今日ヨーロッパ諸国は、PKK(クルド労働党)を結成させ、PKKに武器を与え、支援してきている。しかし、トルコ国内に居住するクルド・トルコ国民は、国旗に忠誠を誓い、イスラム教を信奉している。このためPKKは、トルコ国内のクルド人を、取り込めないでいる。

 次いで、ヨーロッパが仕掛けたのはギュレン・グループだった。この組織は715日のクーデターを仕掛けたが失敗に終わっている。

 ヨーロッパ諸国はトルコを、強力で発展した国にしたくない、と考えているが、トルコでは憲法を改正し、議会民主制から大統領制に、変わろうとしている。この結果、トルコは大きな前進をすることになる。すでにそのための憲法の18条項が、議会で承認されている。と語った。

 

:EU情報機関ギュレン・グループはクーデター関与否定

 EUのインテリジェンス・アナリシスセンターは、昨年715日に起こったクーデター未遂事件後、即座にエルドアン大統領と政府が、クーデターにギュレン・グループが絡んでいたと結論付けたが、これはエルドアン大統領が反対派の動きを恐れた結果、出されたものだと結論付けた。

 エルドアン大統領はギュレン・グループやケマリスト・グループに対して恐怖を抱いている。そのためギュレン氏自らクーデターを背後で指揮していた、という結論を2016824日に出した、と判断した。

 EUのインテリジェンス・アナリシスセンターはクーデター未遂事件の後、まもなく大規模な軍人逮捕が始まったが、これは軍を弱体化させるものだった。軍内部には世俗派がおり、彼らはエルドアン大統領の政策に反対だった。

 トルコ軍のなかには、エルドアン大統領が軍に対して、PKKに対する監視を止めさせたことに憤っていた。結果的に、PKKは大量の武器を隠匿することに、成功したからだ。これらのPKKによって隠匿された武器は、後に軍隊に対する攻撃で、使用されているからだ。

 軍内部にはエルドアン大統領の、シリアへの派兵にも、強い反対がある。このエルドアン大統領のシリア派兵も、クーデター発生から1か月後の、8月に始まっているのだ。