『DHKP-Cがイスタンブールの警察署とAKP事務所にテロ攻撃]

2017年1月23日

 

 DHKPCというのはトルコにある過激組織である、革命人民解放党戦線という過激集団の名前だ。この組織によるテロは過去にも、何度か起こっていたが、ここに来て新たな、しかも大胆なテロを始めたという事であろう。

 今回DHKP-Cが狙ったのは、トルコ最大の都市イスタンブールの警察署であり、与党AKPの事務所なのだから、トルコ国内としては最大級のニュースであろう。

 事件は120日に起こり、対戦車砲が両建物に打ち込まれた。しかし、幸いにして砲弾は爆発せず、警官一人が負傷するにとどまった。

 犯人派122日に逮捕されたが、彼の名はシャリーフ・トウルンチで、年齢は43歳だった。逮捕時彼は30万トルコ・リラを所持していたことから、この金は攻撃に対する、賞金であろうとみられている。トルコで30万リラは日本円にして900万円なのだから決して少額ではない。

 そのことは、このDHKP-Cなる組織が、しかるべきスポンサーを持っている、という事であろう。トルコで生まれたトルコ人による、左翼勢力だけでは、一度のテロに、900万円の賞金は出せまい。

 その背後にいる組織、あるいは国家は何処なのかが、興味のあるところだ。いずれにしろ、PKKIS(ISIL)けではなく、DHKP-Cも現在、トルコの反体制テロリストの、仲間入りをしたということだ。トルコの状況はますます複雑で、危険になってきたという事であろう