『エルドアン大統領はドル売ったとスポークスマン』

2016年12月 9日

 

 野党CHPの党首クルチダウール氏が、エルドアン大統領は国民に対して、外貨をトルコ・リラに替えろと言ったが、本人はそうしているのか、というきつい質問をした。

 これに対して、与党AKP側からは、エルドアン大統領は両替した、という返答があった。それに対して、クルチダウールCHP党首は、『それではその両替証明書を見せろ。』と迫っていた。

 そして、やっとのことで大統領府のスポークスマンである、イブラヒム・カルン氏がこの件に関する、公式の説明をした。彼の説明によれば、エルドアン大統領はアルバラカ銀行にある、エルドアン大統領の外貨口座の全額を、トルコ・リラに替えたということだ。

 その金額は20万ドルだというのだが、これには裏があろう。エルドアン大統領が貯め込んだ金は400億ドルだと言われている。その10パーセントが事実だとしても20万ドルははした金であろう。

 トルコの銀行口座にある、エルドアン大統領のドル預金は、ごく一部でしかないのではないのか。実際には現金で持っており、多くはスイスなどの外国の銀行に、預けてあるのであろう。

 以前、エルドアン大統領が訪日したとき、大量のドルを持ち込み、日本の銀行に貯金したいと言い、それを日本政府は拒否した、と言われている。その後、エルドアン大統領はシンガポールとマレーシア政府に対して、同様の申し出をし、結果がどうなったのかについては、知らない。

 常識的に考えて、外貨を政府の指示でトルコ・リラに替えれば、トルコ・リラの価値は下がり、国民は損をすることになろう。エルドアン大統領が言うように、金を買った場合は、金の価格が上がるのは当然であろう。

 つまり、どう転んでもトルコ国民はこの外貨売りトルコ・リラ買いで損をするという事だ。結果は、エルドアン大統領とその側近たちの手に、ドルが流れ込むという事であろう。

 従って、今回の外貨売り指示は、トルコ国民の怒りを爆発させる、原因になるのではないか。トルコ・リラは下がり、それはインフレの原因となり、国民の生活は苦しくなろう。

 トルコ国民にはそのからくりが、よく分かっていよう。しかし、両替をしない場合に受ける、罰の方が怖くて、手持ちのドルをトルコ・リラに、替えているのではないのか。人の欲に限はないが、これがエルドアン大統領の、命取りになると思えてならないのだが。