『トルコでユーラシア・トンネル12月20日に開通式

2016年12月20日

 1220日に、トルコのアジア側とヨーロッパ側を結ぶ、海底トンネルの開通式が開催される。この式典にはエルドアン大統領や、ユルドルム首相も参加する、予定になっている。

トンネルの名はそのまま、ユーラシア・トンネルと命名されたが、海底部分は3.34キロメートル、全体の長さは54キロメートルとなっている。トンネルの最低部分は水面から106.4メートルで、ヨーロッパ側はカズルチェスメ、アジア側はギョズテペが出入り口になっている。

コのユーラシア・トンネルが出来たことにより、通常はピーク時、ヨーロッパ・サイドとアジア・サイドの通過に、100分かかっていたものが、10分で通過できることになった。

このことは幾つかのメリットを、生み出している。まずトンネルが完成したことにより、通過に要していた時間が、短縮されることで、ガソリンの消費量が、節約されることになる。また、カーボンの排出量がそれに伴って減少する。

ユーラシア・トンネルの建設はBOT方式で行われ、費用総額は12億ドル、そのうち、96億ドルは国際金融からの借り入れ、残りは建設担当企業の、出資ということになっている。

担当企業はトルコ側がヤプ・メルケズ社、韓国側はSK・E&K社だ。このユーラシア・トンネルの建設契約は、トルコと韓国のジョイント・ベンチャーで、2009年に結ばれたものだ。ユーラシア・トンネルの通過料は、乗用車が4ドル、ミニバスが6ドル、ということになっている。

このトンネルの建設は、エルドアン大統領で無ければ、決断が出来なかったのかもしれない。ある意味では、開発独裁の典型なのかもしれない。トンネルは100年にも及ぶ利用が、可能であろうから、エルドアン大統領は将来への、大きな遺産を残したことになろう。