イラン政府は大規模な、テロ未遂事件について公表した。その発表によれば、テロリストが2トンの爆発物を、イラン国内に持ち込み、首都テヘラン始め、全国で爆弾テロを起すことを、計画していたということだ。
テロリストはテヘランの、南東部に位置する、ガルムサールデ逮捕され、これは現地のイラン住民の通報が、大きな役割を果たした、という事のようだ。このテロが計画されたのは、イラン国内にテロリストが、ブランチを設立した、後のものだった。
このテロリストハワハビー派のタクフィールのメンバーであり、イランの主要都市全部を攻撃する予定だったようだ。イラン内務省はテロリストが、テヘランの隠れ家にいた模様を、ビデオで公表してもいるが、何がどの時期に、内務省によって行われたのかについては、明かしていない。
イランでは南西部の、フゼスタン地域のマリバンでも、テロが起こっているし、南東部のシスタンや、バルチスタンでも起こっている。これら南東部で起こったテロの犯人たちは、パキスタンから潜入した者たちだ。
問題はすでに明らかにされているようにテロリストがワハビー派であるという点だ。つまり、テロリストたちはサウジアラビアと深い関係にあるということだ。イラン政府はこれらのテロリストたちが、サウジアラビアから資金援助を受けており、情報部からは情報を提供されていたと発表している。
サウジアラビアとイランとはそれぞれが、サウジアラビアはスンニー派イスラム教の中心であり、イランはシーア派イスラム教の中心だという立場から、だいぶ前から対立関係にあり、最近では相互にテロ工作をしているという情報が伝わってきていた。
今回のテロのニュースはそれを具体的に示すものであり、今後のサウジアラビアとイランとの関係に影響してくるものと思われる。
アメリカは大統領が、トランプ氏に代わることにより、中東のテロリストに対する支援は、止まるとみられているが、その場合、サウジアラビアはテロリストたちに、単独でも資金や武器を、提供し続けるのであろうか。
サウジアラビアはムハンマド副皇太子が、権力の座に就いて以来、強硬な対外政策を展開しているが、彼は若く経験も少ない。そうであるとすれば、彼の判断ミスが、サウジアラビアとイランとを、極めて危険な状況に追い込んでいく、可能性が高いのではないか。