欧州人権裁判所の元裁判官の、リザ・トウルマン氏がトルコの現状を嘆いて、厳しい発言をした。特に7月15日のクーデター未遂事件後の状況を、批判している。
彼は元最大野党CHPの、副党首でもあった人物だ。それだけに、今回の彼の発言の持つ意味は、大きいということだ。
彼は『トルコには7月15日のクーデター未遂の前にも、人権上の問題は存在したが、このクーデターの後、状況はさらに悪化している。』と語っている。
彼に言わせると、トルコではいま宗教を軸とする、社会の構成が図られ、一人の人物の手に、権力が握られている。。大統領制の志向が語られ、それが実施される日も近い。
そうした状況は『権威主義の独裁を、生み出すことに寄与するだけだ。』とも語っている。
今こそ法の支配を守り、基本的人権を守り、人が人らしい生活が出来るような社会に、しなければならない、とも語っている。
彼リザ・トウルマン氏は、欧州人権裁判所の元裁判官、という経歴を持つ人物ではあるが、いちトルコ国民であることに、変わりはない。その彼が、明確なエルドアン大統領体制批判をしたことは、注目に値しよう。
こうした勇気ある発言が、今後増えてくれば、現状を打破する可能性が出てくる、ということだ。それまでの間は、トルコ国民は忍耐を、余儀なくされよう。
イスラムの神アッラーは『我は忍耐をする者たちと共にある。』と教えている。