『パレスチナが武器密造と販売・シンベトが逮捕』

2016年7月12日

 

 パレスチナ自治政府が統治する、ヨルダン川西岸地区のナブルス市に近いオリフ村で、パレスチナ人たちが武器製造工場を、運営していることが、イスラエルのシンベト(イスラエル政府の情報機関で、アメリカのFBI のような国内治安担当情報組織)によって突き止められ、主犯格の4人が逮捕された。

 彼らの一部は、パレスチナ自治政府の、情報部のスタッフであるということだ。エッザーム・ナジャ・サファデイ、アリー・ナジャ・サファデイ、サアーデイ・ナジャ・サファデイ、ナジャ・アサド・サファデイなどが捕まっている。

 このうちのエッザーム・ナジャ・サファデイ、アリー・ナジャ・サファデイはパレスチナ自治政府の情報機関員、他の二人サアーデイ・ナジャ・サファデイ、ナジャ・アサド・サファデイは製造に、直接かかわっていた人物だ、ということだ。 

 このオリフ村の、秘密の武器工場で製造された武器は、ヨルダン川西岸地区の全域で売られていた、ということのようだ。加えて、この武器製造グループは、イスラエルの武器密売業者との関係も、あったということだ。したがって、結構、本格的かつ、大々的に武器の製造が行われていた、ということになるのではないか。

 こうした、カウントできない密造の武器が、ヨルダン川西岸地区に、多数出回るということは、今後、イスラエルとパレスチナとが衝突した際には、大量の武器が用いられ、危険度が飛躍的に上がる、ということであろう。

 同時に、パレスチナ自治政府の高官に対する暗殺なども、これまでとは異なり、頻発する危険性がある、ということでもあろう。そうなれば、パレスチナ自治政府のアッバース議長は、イスラエル政府と危機管理協力、情報面での協力体制を強化させる、ということになるのではないか。

 このパレスチナの武器製造グループは、イスラエルの密売業者との協力関係もあるということは、武器製造のための資材提供や、武器製造のためのノウ・ハウ提供などの、支援を受けることも出来ようから、時間が経過するにしたがって、武器製造はレベルを向上させていくのではないか。