国民投票の結果、イギリスはEUから、離脱することを決定した。この結果は、世界中を震撼させている。なぜならば、イギリスは世界の財布を、握っていた国だからだ。
当然のことながら、イギリスがEUとの関係を切ることで、世界の金融を牛耳ることは、難しくなった。それは世界の金融市場に不安を抱かせ、世界の通貨は乱高下し、株価も不安定になっている。実際に日本でも円が急騰し、株は大幅に下げている。
アラブを始めとした、中東の国々も当然高い関心を、イギリスの動きに関心を抱いているのだが、控えめなのであろうか。あるいは先が読めない、ということであろうか、あまり明確な論評は、見出せない。
大半のイギリスに関する記事は、外国の記事や見通しを、転載したものだ。例えば、トルコのサバー紙は『イギリスばかりではなく、スコットランド、北アイルランド、ロンドンさえも、独立することを望むのではないか?』という記事を転載している。
また、同じサバー紙は『イギリスの脱退はEUの終わりの始まり。』という記事を掲載しているし、『イギリスの脱退でトルコがEU加盟をすることは、遠ざかった。』という記事も掲載している。それはそうであろう。
同じトルコのフリエエト紙は『イギリスのEU脱退は、パンドラの箱の蓋を開けた。』と書き、今後EU各国から離脱する国が、増えていくだろうという、予測に立った記事を書いている。
また、イギリスのEU離脱の結果、EUメンバー国内に動揺が生まれ、トルコのEU加盟は、もっと遅れるだろう、と予測している。それは事実そうなるであろうと思われる。
イランのプレスTVは『イランはイギリスの投票結果を尊重する。』と書き、あまり立ち入ったコメントはしていない。まだ自国にとって、どのような影響が及ぶか、イランはつかみきれて、いないのかもしれない。
エジプトは独自のコメントは出さず、EUの議長が『このイギリスのEU脱退は、EU諸国にドミノ現象を起こすのではないか。』と警戒しているというニュースを、紹介しているのみのようだ。
もちろん、エジプトでも株や通貨の下落が、起こってはいる。また、このEUの混乱は、そうでなくとも悪い、エジプトの観光産業に、大きなダメージを、より一層大きくするのではないか、ということも気になるところだ。