国連の安保理はとアメリカは、IS(ISIL)とボコハラムが連携して、アフリカでの作戦活動を、拡大していくのではないか、ということを懸念し始めている。IS(ISIL)については説明の必要がなかろう。
しかし、日本人の間では一部の人たちを除いて、ボコハラムについて知られていない。このボコハラムという組織は、ナイジェリアを基点として、中央北部アフリカ諸国で活動する、イスラム原理主義組織だ。
ボコハラム組織が世界的に、知られるようになったのは、2014年の4月14日に、女子高生276人を人質にする事件が、起こったときからだ。その後、何十人かの女子学生は、逃亡に成功しているが、未だに残りの219人の行方については、明らかになっていない。
さて、この危険なイスラム原理組織ボコハラムと、もう一つの危険な組織IS(ISIL)とが、連携する動きが見え始めた。そのことは、これからチャド、ナイジェリア、ニジェール、ベニン、カメルーンなどで明らかになって行こう。
こうした動きになるのではないか、ということは大分前にも、このブログで書いた記憶がある。それは、IS(ISIL)がリビアに入っていったのは、リビアがターゲットであることは間違いないが、それだけではなく今後、北アフリア諸国や中央アフリカ諸国にも、展開していくだろう、と思ったからだ。
それは述べるまでも無く、これらの国々の資源を狙ったものであり、それはIS(ISIL)の目的ではなかろう。IS(ISIL)はあくまでも、大国がアフリカに進出していくための、正当な理由を作っているに、過ぎないのではないのか。、これはマッチ・ポンプではないのか。
アフリカは未だに、欧米による開発が、進んでいない地域であり、多くの地下資源が眠っている地域なのだ。地上の資源開発ももちろん可能だ、広大な土地は、農業開発に最適なのだ。
以前から書いてきたように、IS(ISIL)のイラク、シリアでの役割は終わり、IS(ISIL)はリビアと、アフガニスタンに向かった。リビアは石油が目的であり、アフガニスタンは麻薬だ。リビアの石油は兵器の材料に向く、良質なカーボン繊維製造に最適だ。麻薬はヨーロッパ社会に、大きなダメージを、与えることになる懸念がある。
そして、IS(ISIL)のイラクシリアからの移動には、トルコが相当のダメージを、蒙ることになろう。場合によっては、体制が崩壊するかもしれない。そして、サウジアラビアを始めとした、アラブ湾岸諸国も危険に、向かうのではないか。
いま世界は大変革期にある。そのなかでは、相当の被害が、各地で生まれる、ということではないのか。