ユダヤ人が世界中で成功をしている話をよく聞く。また世界の政治や経済、報道を支配しているのは、ユダヤ人だという話もよく聞く。確かに、ユダヤ人の持つ力は政治、経済、報道とあらゆる分野で、凄いもののようだ。
それを単に、ユダヤ人が優秀だから、という言葉で割り切って、いいのであろうか。ユダヤ人は優秀かもしれないが、それの加えて彼らの連帯や、努力を無視すべきではなかろう。
今回ご紹介するのは、つい最近達成した、イスラエル政府による『魔法のじゅうたん作戦』の話だ。これはイエメンに住んでいたユダヤ人を、救出する作戦の名前だ。イスラエル政府は密かに、特殊部隊をイエメンに送り込み、ユダヤ人19人を救出しているのだ。
述べるまでもなく、現在のイエメンは内戦状態であると同時に、サウジアラビアとその同盟軍によって、攻撃を受けている。さすがに忍耐力のあるユダヤ人にも、これ以上は無理だと思えたのであろう。
イエメンに居住するユダヤ人を救出し、イスラエルまで連れてくる作戦は、1948年から始まり、1949年1950年に展開され、51000人のユダヤ人が、移動している。述べるまでも無く、彼らは最も古い歴史を持つ、ユダヤ人なのだ。
イエメンでは首都のサナア市やライデン市に、固まって居住していたようだが、イエメンの各派は彼らにあまり危害を、加えていなかったようだ。首都のサナア市ではアメリカ大使館のそばに、居住していたようで、比較的安全であったのであろう。
そうは言っても、ユダヤ教の指導者ラビが暗殺されたり、ユダヤ人の若い女性が、イスラムに改宗を迫られる、ということは起こっていた。
今回の『魔法のじゅうたん作戦』で、ほぼ外国に散らばって住む、ユダヤ人のイスラエルへの移送作戦は、終了ということであろう。今回の作戦では、これ以外にも、イスラエルのユダヤ人にとって、大きな成果があった。それはイエメンのユダヤ人が、500年とも600年以上ともいわれる、古い時期に作られた、ユダヤ教の経典トーラ-を持ち出してきたことだ。