いまイスラム世界では、春の祭りと呼ぶべきなのだろうか。毎年この時期は、ノールーズの祭りのシーズンだ。今年も3月17,8日ごろから準備され、21日がピークとなる。
このノールーズの祭りの時期に(3月17日から3月21日に始まる)、トルコの各都市で、大規模なテロが起こる、という情報が流れている。その都市名は首都のアンカラに始まり、第二の都市イスタンブール、そしてイズミール、デヤルバクル、アダナといった、トルコを代表する都市だ。
既に欧米各国では、このノ-ルーズ・テロを警戒し、トルコには行かないように、という警戒情報が流されているのだ。
確かに、既にイスタンブールでは、3月19日にテロが起こり、4人、あるいは5人が死亡し、39人が負傷したというニュースが、伝えられている。日本のマスコミの一部は、案外このテロが小規模だった、とも解説している。
誰が一体、このトルコ全域にまたがる、テロを計画したのであろうか。テロが起こって少し時間が経てば、トルコ政府は決まってクルド人、あるいはPKK(.クルド労働党)によるテロだった、と発表することになるのだが、果たしてその通りなのであろうか。
何故欧米諸国は、このトルコの全国的な、テロ勃発の情報を(3月18日)、流したのであろうか。その根拠は何であり、情報は何処から流れたのであろうか。トルコ政府の情報機関が伝えたのか、あるいは欧米諸国の情報機関が、独自に入手した情報なのか。
このようなことを書いたのは、トルコで起こるテロの裏には確実に、しかるべき国が関与している、と思われるからだ。今回の場合も、ヨーロッパの何処の国か、あるいはアメリカか、あるいはトルコの情報機関が関与している、と思われてならないからだ。
ヨーロッパの一部の国にも、アメリカにも、そして、トルコにもテロを起こす理由や、メリットがあるのだ。なかでも、トルコ政府内部の一部には、いまの時期にテロを起こす必要があるのだ。
トルコ政府はこれまで、トルコ国内で起こってきたテロ事件について、事前に警戒を呼びかけたり、予告したことは皆無だ。またテロ事件の後も、テロ事件の詳細は、伝えられていない。
ドイツの外相は、これからトルコで始まる、連続テロを警戒し、何時まで続くのか分からない、とコメントしている。日本政府は今のところ、何も伝えていないが、トルコへの観光旅行は、当分見合わせるのが、賢明だということだ。