人にも組織にも、上り調子の時と、下降線をたどる時が、あるようだ。いまIS(ISIL)は下降線を、たどっているのであろう。やることなすことが、どうもうまくいっていない、感じがする。
IS(ISIL)はロシアでテロを計画し、IS(ISIL)要員の募集をしたのだが、それに応募した20人が逮捕されている、IS(ISIL)はダゲスタンでテロ行動に動き、爆弾を爆破させて、警官を1人死亡させ、もう1人を負傷させることができたが、それ以外の被害を与えることは、出来なかった。
逮捕されたテロ集団は、ウズベキスタンの身分証を持ち、トルコの運転免許証を、持っていたということだ。IS(ISIL)はロシアのモスクワを含む各地で、テロを起こすことを、計画していたことが分かった。
このロシアの各地で計画されているIS(ISIL)のテロは、ロシアがシリア政府を支援し、IS(ISIL)攻撃を行ったことに対する、報復だとされている。
もう一つのIS(ISIL)に関するよからぬ情報は、イラク国内でIS(ISIL)が占領していた土地の、半分以上をイラク側に、奪還されているということだ。IS(ISIL)はイラク治安軍の攻撃を受け、これまで支配していたシンジャル、バイジ、アンバール、テクリートなどを手放している。
イラクにおけるIS(ISIL)の後退は、イラク軍に対するアメリカ軍などの空爆支援が、モノを言っているのであろう。イラクのIS(ISIL)の中心地となっていたモースル市も、最近ではイラク軍によって包囲され、何時イラク軍に攻め落とされても、不思議では無い状態ある。
そうしたなかで聞こえてきているのは、IS(ISIL)の北アフリカでの、台頭であろう。最近ではリビアやチュニジアだけではなく、モロッコでの動きも、報告されている。
最近、リビアでモロッコの若者300人が、ジハーデストとしての訓練を受けていたことが、明らかになっている。そのことに加え、モロッコには反体制のスリーパーが、多数いるということだ。
つまり、北アフリカの沿岸諸国である、リビア、アルジェリア、チュニジア、モロッコは揃って、IS(ISIL)の攻撃目標になっている、ということであろう。しかし、その北アフリカ地域での攻撃も、あまりうまくはいっていないのではないかと思われる。
リビアでは共闘組織が、いまだに出てきていないこと。チュニジアでは作戦前に逮捕されているか、作戦実行時に失敗している。最近のモロッコでの動きもしかりだ。それには英仏米の情報機関の、各国への支援があるのであろう。