エジプトのシーシ大統領の給与は、世界の大統領のなかでも、最も安いということが公表された。その額は年俸で63000ドル、つまり、756万円程度だということだ。
これに対して、アメリカのオバマ大統領が得ている給与は、年額で48万ドル(5760万円)にも上るのだから、その差が大きいことは、一目瞭然であろう。
シーシ大統領の年俸が公表されたことは、エジプトの歴史のなかで、初めてのことだ。これまでは大統領の給与が、公表されることはなかったのだ。
シーシ大統領は大統領に就任した折に、『私にはそんな高額の給与は必要ない、自分の給与を半額にしろ。』と言ったということだ。
つまり、年俸48000ポンド(約720万円)を、年俸24000ポンド(288万円)に、するということだ。
そのような話を聞くと、裏で賄賂を取っているのではないか、大統領権限を使って、他から金を得ているのではないか、と考えがちだが、シーシ大統領に関しては、全くそのようなことはないようだ。
最近、エジプトの議会では、わいろに関する討議が行われたが、シーシ大統領は徹底して、汚職を追放する方針のようだが、これまで汚職を働いていた、役人や政治家にとっては、頭の痛い問題であろう。
シーシ大統領が率先して汚職を追放し、しかも、給与の引き下げを主張するようでは、他の役人や政治家も、それを見習わざるを得まい。これはいままでのエジプトの歴史のなかでは、前例がなかったことであり、まさに革命的なことだということだ。
もし、シーシ大統領の方針に従わなければ、役人や政治家は刑務所に入れられることを、覚悟しなければならないだろう。
さて、日本の首相や閣僚、役人の給与はどうなのであろうか。そして国会議員の給与はどうなのであろうか??