『ザワーヒリがサウジ攻撃の激飛ばす』

2016年1月15日

 

 アルカーイダのトップであるアイマン・ザワーヒリが、サウジアラビアの体制打倒を呼びかけた。これは先に処刑された、シーア派のニムル師と同じ時期に、処刑された46人のうち、アルカーイダのメンバーが、43人含まれていたことに起因する。

 この43人はアルカーイダのメンバーであり、2003年と2006年にサウジアラビアで起こった、テロに関与している、テロリストたちだったということだ。

 アイマン・ザワーヒリは明確に、サウド王家がアルカーイダの敵であるとし、43人の処刑に対しては、王家はしかるべき報復を受ける、と語っている。

 気になるのは、アメリカからもサウド王家をつぶすべきだ、という論調が目立ち始めてきていることだ。サウジアラビアの王室内の争いについては、一方の旗頭はバンダル元駐米大使とその家族であり、彼らはサウジアラビア王家内部で、権力闘争を始めていると書き、他方これに対抗するのが、サルマン国王と彼の息子、ムハンマド・サルマン王子だとしている。

 この記事のなかには、サウジアラビアの人口の半分がワハビー派であり、彼らによって他の宗派や多宗教徒は、弾圧されているということだ。例えば、同じスンニー派でもワハビー派ではない人たち、アラウイ派、シーア派、キリスト教徒たちが、その弾圧の対象になっている。

この記事を書いた人物は、サウド王家が2年以内に倒れるだろう、と予測している。2001年の段階で、アメリカの軍幹部会議では、サウジアラビアが5つに分裂し、それぞれが国家になると予測しているということのようだ。

 2002年にはアメリカ政府が、サウド王家を打倒する方法論を、討議したということも言われているようだ。サウジアラビアの内部では、ムハンマド・サルマン王子が軍や経済を、独り占めする動きが、活発になってきているということのようだ。そのことが、サウド王室部に分裂を、生み出しているのであろう。

アメリカはサウド王家の非人道的な統治や、シリアの反政府やイスラム原理主義組織の、スポンサーになっていることに、反発しているということだ。しかし、アメリカはこれまで、サウジアラビアに大量の武器を売り、石油生産と価格を調整しあっても来ているし、そのことによってドルを基軸通貨として、守っても来ている。

今後、アメリカは本気でサウド王家を、打倒しにかかるのか疑問だ。その疑問への答えは、今後、アルカーイダがサウジアラビアに対して、どう動き出すかを見ていれば、分かるのではないか。