『イエメン戦争を終わらせないのはアメリカ』

2016年1月12日

 

 イエメンのホウシ・グループのスポークスマンである、ムハンマド・アブドッサラーム氏はイエメン戦争が終わらないのは、アメリカの働きかけによるのだと語った。

彼の語るところによれば、サウジアラビアは和平交渉を進める意思があるが、それを止めているのはアメリカだ、ということのようだ。

ジュネーブでの、イエメン戦争をめぐる和平会議では、元駐米イエメン大使のアハマド・アワド・ビン・ムバーラク氏とワシントンが、会議を失敗させるように、動いていたということだ。

サウジアラビアが20153月から、イエメンに戦争を仕掛けたのは、ハーデイ氏を大統領の座に返り咲かせたいと考えており、その敵であるホウシ・グループを打倒したい、ということによるものだった。

しかし、イエメン戦争は長期化し、莫大な戦費がかかり、サウジアラビアの財政を悪化させている。サウジアラビア政府は和平を実現したい、と望んでいるのが、本音のようだ。それを止めているのは、アメリカということになる。

これまでに、イエメンでは7500人が死亡し、14000人が負傷している。イエメンのインフラは破壊され、再建には巨額の費用と、長い時間がかかろう。アメリカにしてみれば、金払いのいいサウジアラビアに、大量の武器を売りつける好機、とイエメン戦争を捉えているのであろう。