サウジアラビア訪問から帰国した、トルコのエルドアン大統領は、12月31日とんでもない失言をしたようだ。あるいはそれは失言ではなく、彼が意図的に、語ったものなのかもしれない。
しかし、ロイターなどがエルドアン大統領の発言を世界に伝え、国内でも大問題になっている。それは発言内容があまりにも、刺激的過ぎたからだ。ヒトラーを賛辞し、反セム的である内容だと非難されている。
エルドアン大統領は『国民の意向を邪魔しないのであれば問題ない、もし公正を国民に対して実行するのであれば、そこには何の問題もない。』と発言した。また、『トルコの大統領制は国内外に関わる、全ての問題を含むものだ。』とも発言している。
そして、トルコの大統領制は連邦制とは、相容れないと語り、暗にクルドの分離と、その後の自治権の確立を否定している。問題は彼が『ドイツのヒトラー体制の失敗例は、運営の仕方に問題があったからだ。そうでなければうまく行った。』という内容の発言をした。
このヒトラー体制を擁護するともとれる発言が、国内外のマスコミから、非難を受けることになった理由だ。彼は『ヒトラー体制は大統領制の好例だ。』と発言したのだ。
世界のマスコミの立ち位置は、反セムを犯罪行為と捉え、ホロコーストを非難している。まさに人道に対する犯罪だ、と断定しているのだ。エルドアン大統領は混乱を続ける、トルコの内閣制を終わらせ、強力な大統領制にしたい、と望んでいるのだ。
今回の発言は、いみじくも彼の内心を暴露するものとなり、今後、国内はもとより、世界中でエルドアン大統領の、独裁的な統治スタイルに対する、非難が激しくなっていこう。