パレスチナのガザ地区やヨルダン川西岸地区では、過去2週間パレスチナ人とイスラエル人との、衝突が続いている。毎日のように、パレスチナ人側に死傷者が出ているが、西岸の入植者やイスラエル国内の、イスラエル人を狙ったテロも、起こっている。
テルアビブではパレスチナ・イスラエル人が、イスラエル人をナイフで刺し殺す、ということも起こっているため、イスラエル側の警備は、厳重を極めるようになった。
このため、イスラエルのヤッファの住民の、パレスチナ・イスラエル人がヨルダン川西岸地区や、ガザのパレスチナ人に連帯して、抗議行動を起こしてもいる。つまり、全てのパレスチナ人が、イスラエルに対して立ち上がりつつある、ということであろう。
ガザではイスラエルとのボーダーに、200人以上が集結して、抗議を行っているし、そこからイスラエル側に侵入して、テロを行おうとする者もいる。ヨルダン川西岸地区では旧エルサレムの、パレスチナ人居住区になっている東エルサレムで、毎日パレスチナ住民と、イスラエル警察が衝突している。
このため、イスラエルの一般人や警察、軍人のなかにも、負傷者が出ているのだ。ヨルダン川西岸の幾つかの街でも、同様の現象が見られ、これは第三インテファーダだ、と言い出す者が出てきている。その代表格は、ガザのハマース・リーダーであり、これはインテファーダだと明言した。そのことは、今後パレスチナ人の抵抗闘争が、拡大し長期化していく、という意味なのだ。
反イスラエルの立場を取るイランは、抵抗闘争以外にパレスチナの占領を、解決する手段は無い、闘争を拡大しろと呼びかけている。
イスラエル側も現状を重く見ており、軍の高官や市長たちは、市民が武器を携行することを、呼びかけている。イスラエルはいま、内戦前夜を迎えている、ということであろう。
残念ながら、シリアの難民問題やロシアのシリア進出、世界経済の不安定化といった、国際的な難問が山積しているため、パレスチナの現状に対する、注目の度合いは、まだ低いようだ。