サウジアラビア王室内部が、荒れてきているようだ。ある王子が現在のサルマン国王に対する、批判を始めたところ、それに呼応する王族が、続々と出てきているということだ。
このため、最近ではサウジアラビア王室内の、クーデターが懸念されている、といわれている。その原因はもっぱら、サルマン国王に対する非難のようで、彼が実子を副皇太子に据えたことが、王族内部で怒りを買ったようだ。
このムハンマド・ビン・サルマン副皇太子は、出来るだけ自分が目立とうとして、イエメン戦争も始めたのだといわれている。しかし、サウジアラビアが始めたイエメン戦争は、サウジアラビアのベトナム戦争、と言われるほど、評判は良くない。
サウジアラビアでは最近になり、よくないことが続いている。まず石油価格が下がり、国家の財政状態は相当悪化しており、在外資産を700億ドルも、切り崩したほどだ。
これ以外にも、メッカの工事現場での、クレーン事故や、ハッジ客の宿泊するホテルの火災、そして、最後には4000人とも言われる、多数のハッジ犠牲者を、出したことだ。
サウジアラビアの王室は、王室会議が国王の順番を決めており、盤石だといわれ、王族内部には問題は発生しない、とも言われてきていたのだが、サルマン国王の愚かな決定が、王族のしきたりと決まりを、壊してしまったようだ。
その付けは王家の不安定化、ということに繋がってきている。あるいはこれは、形を変えたサウジアラビア版の、アラブの春であろうか。いま待たれるのは、国王に反対する、王族内部のリーダーの、登場だといわれている。