ロシアの国防省は、ロシアが行った空爆で、IS(ISIL)は持てる武器のほとんどを、失ったと発表した。これらの武器のほとんどは、サウジアラビアやカタール、そしてトルコなどが提供していたものであり、その入手には裏で、アメリカが動いていたといわれている。
ロシアは23日に1日だけで、IS(ISIL)のシリア拠点に対し、88回の空爆を敢行し、86の目標を破壊したということのようだ。
その結果、IS(ISIL)は大型車両、武器、爆発物や弾薬などを、失ったということだ。勿論、IS(ISIL)の事務所など各種の施設も、同時に破壊されていよう。
この情報はロシア発で、それをイランのプレス・テレビが伝えたものだが、ほぼ正しいのではないか、と思われる。
これまでも、ロシア側はアメリカが提供した情報と、自国の持つ情報を元に、きわめて正確な攻撃を、してきているようだ。
そのため、チュニジアなどの戦闘員は、大挙してリビアに逃げ出した、という情報も伝えられている。
ロシアの空爆作戦が、大成果を上げていることで、いまアメリカ政府の関係部署は、大慌てしているようだ。
一説には、シリア空爆攻撃はロシアに、オバマ大統領が依頼したものだ、と言われているが、アメリカの軍部は、必ずしもオバマ大統領と、同じ考えでは無かったのではないか、と思われる。
アメリカ側はこれまで、4000回の空爆を実施したと言われているが、全くと言っていいほど、成果が上がっていないからだ。
そうした状況下で、ロシア軍の攻撃が成果を上げれば、アメリカの軍部は責任を、問われることになるからだ。
アメリカ軍はシリアの、数千人の自由シリア軍を、莫大な資金を使って、軍事訓練したが、訓練を施した自由シリア軍の戦闘員は、ほとんど全てが逃げ出したし、アメリカが供与した武器を、敵であるヌスラ側に渡す、ということが起こっている。
つまり、アメリカのイラク・シリアでの、IS(ISIL)打倒作戦は、全くと言っていいほど、成果が上がっておらず、資金だけが浪費されたということだ。
今回のロシア国防省の発表は、アメリカ政府幹部にとって、相当重度の頭痛の種に、なっていることであろう。