数日前に、多数のIS(ISIL)メンバーが、アフガニスタンに移動した、という情報をお伝えしたが、その数はIS(ISIL)全体の、70パーセントとも言われている。
この情報の一部を裏付けるような情報が、また伝えられてきている。それは、イランのプレス・テレビというサイトに、掲載されたものだ。
プレス・テレビの伝えたところによると、IS(ISIL)の70家族以上が、イラク北部の街のニネベから、行先不明な脱出を、図ったというのだ。それはシリアの国境に近い場所であろう、と推測されている。
クルドのスポークスマンが、テレビ・インタビューで語ったところによれば、これとは別に、モースルからシリアの国境に向けて、数台のバスでIS(ISIL)のメンバーが、移動したということだが、そのバスには23人の戦闘員が乗車しており、幹部も同乗していたということだ。彼らはイラクの戦闘地域から、安全な場所に脱出した模様だ。
他方、IS(ISIL)は負傷したジハーデスト仲間を、処刑しているというニュースも、伝わってきている。つまり、足手まといになる、ということであろう。その処刑者数は数十人にも、上るということだ。
これらの情報と前後して、アメリカの軍高官が、『IS(ISIL)の将来は長くはない。』と断言しているが、それはそれなりの根拠が、あってのことであろう。国連会議の機会に、アメリカとロシアとの間で、IS(ISIL)の処理を巡る、秘密の合意が交わされたのではないか。
その秘密の合意に沿って、ロシアはシリアで軍を展開し、空爆を敢行しているのではないのか。しかも、ロシア空軍はシリアだけではなく、イラク領土に対しても、空爆を行っている模様だ。
だいぶ前から書いてきたように、IS(ISIL)のイラク・シリアでの役割は終わり、彼らは店じまいをする段階に、入ったということではないのか。そして、それと前後して負傷者は殺し、健康な者は新たな戦場へ向かわせる、ということではないのか。その新たな戦場とは、リビアやアフガニスタン、そして中央アジアの国々ではないのか。もちろん、その向こうには中国もあろ。