間抜けな話なのだが信じられないような話が事実として起こっている。それはアメリカが大金をかけて訓練した反アサドのミリシア(NSF=新シリア軍)に与えた武器が、こともあろうに、ヌスラ(アルカーイダの下部組織)の手に、渡ったというのだ。
アメリカの議会は、シリアの反アサド側に対する、軍事訓練の費用として、5億ドルを認めている。その資金の一部で訓練された、54人のミリシアで、現在戦闘に参加しているのは、たったの4~5人だというのだ。
この話も酷いのだが、今回の場合はもっと酷い話ではないか、ミリシアがヌスラの支配地域を、安全に通過することを条件に、戦闘車両や武器弾薬を、ヌスラ側に渡したというのだ。
ピックアップ車両が6台、大量の弾薬、武器などでこの引渡は9月21日から22日の間に行われたということだ。この戦闘車両や武器弾薬の総額は全体の25パーセントにも当たる量だということだ。
もちろん、これは当初のアメリカ側と、反アサドミリシア側との、合意に違反するものであり、ただでは済むまい。アメリカはしかるべき罰を用意していようが、もう後の祭りであろう。