『ベルリン・難民は容易にイスラミストになる』

2015年9月23日

 

 シリアからヨーロッパに逃れた難民の数は、既に百万人の規模に、膨れ上がっている。彼らに対するヨーロッパ諸国の対応は、次第に厳しさを増している食糧、住居などはまだ整備されていないし、十分に支給されてもいない。

ヨーロッパ諸国への入国も、東ヨーロッパ諸国でもたついており、難民と現地の警察の暴力事件が、ハンガリーやブルガリアなどで頻発している。血だらけになった難民の映像がインターネットを通じてされているが、それはヨーロッパ諸国の人道を刺激するよりも、難民に対する警戒心を、強めているのではないか、と思われる。

そうしたなかで、ドイツのベルリンでは、難民がこのままの状態で放置されれば、やがては容易にイスラム原理主義組織に、参加していくことになる、危険性があると警戒している。

ベルリンの地方情報サービス局は、過激派イスラム組織が難民の若者を、スカウトしている、と警告した。なかでも、単身で難民としてヨーロッパに辿り着いた者たちは、何の気兼ねもなく容易に、イスラム原理主義組織に入っていくということだ。

このため、ベルリンでは8箇所の、イスラム関係組織が査察されたが、そのなかにはモスクも、含まれている。あるモスクでは、イスラム原理主義戦闘員として、シリアに向かうことを、奨励しているのだ。

 ドイツでは7月の段階で、7500人がイスラム原理主義に参加していたが、最近では7900人に増加しているし、そのうちの5分の1は、女性だということだ。既にシリアやイラクで、戦闘に参加した者たちのうち、3分の1が帰国し、120人が戦死したということだ。

まさに、ドイツばかりではなく、シリアなどからの難民を、受け入れている国にとっては、彼らがイスラム原理主義組織に加わっていくことは、悪夢であろう。

そのイスラムホビアの不安が、斬首のイメージと重なり合うとき、ヨーロッパでは過激な反難民の動きが、起こるのではないか。そして、その先頭を切るのは、排他的な民族主義者たちであろう。ヨーロッパ各地では、既に幾つもの民族主義右派組織が誕生し、支持を広げているのだ。