シリアがIS(ISIL)やヌスラなどの攻撃により、混沌とした状態が、既に3年以上も続いていることは、誰もが知るところだ。その結果、国民の半数が国内外で、難民となっている。
そうした状態にもかかわらず、シリアのアサド大統領はシリアの混乱が、今年末までには収束する、と語った。その根拠は一言で言うと、シリア軍やヘズブラの戦闘意欲が強い、士気が高いということであろう。
この点については、ロシアのプーチン大統領も『1999年にエリツイン大統領の下で首相職を務めた、ステファシンとは違う。彼は国民の非難を浴び、権力の座から逃げ出している。しかし、アサド大統領はしっかりと、彼の地位にとどまるだろう。』と語った。アサド大統領は今年行われる、大統領選挙に立候補し、当選するだろう。
アサド大統領はロシアとの会談を重ね、いま強化されている。ロシアが全面的にアサド大統領を擁護する立場を、明らかにしているからであろう。この結果、シリア軍の士気は上がり、戦闘意欲が高まっている。
シリアでは15万人が戦闘の犠牲になっているが、これは西側諸国やアラブ諸国の、介入によるものだった。この勢力はアサド大統領を、大統領の地位から引きずり下ろすことを、狙っていたのだ。
アサド大統領の考えでは、確かにIS(ISIL)やヌスラなどによって、北部と東部のシリアは支配されているが、シリア軍とヘズブラの部隊によって、ダマスカスとその周辺、そして、シリア中央部は守られている、ということだ。
このアサド大統領の強気の発言は、ロシアのプーチン大統領が、本格的にアサド体制を支援することを、確約した結果であろうか。誰にも正確な、シリアの将来に関する、予測は出来まい。