エジプト財閥島を買ってシリア難民救済

2015年9月 6日

エジプトは長い歴史を誇る国であるだけに、とてつもない金持ちが存在する。現在の実際の人口は、1億を超えているのだが、そのうちの10パーセントは、非常に豊かなのだ。

彼ら富裕層は、カイロ市内の家を持ち、地中海や紅海沿岸にリゾートを持ち、加えて、トルコやヨーロッパに、住居を持っているのが、ごく普通なのだ。その中でも、トップ・テンとでもいうべき、超富裕層は日本の大手のやとわれ社長などとは、比べ物にならないほどの資金を、個人的に持っている。

エジプトで3番目の金持ちである、スウエイラスという人物がいるが、彼がとんでもない提案を、シリアの難民問題解決に、言い出している。彼はギリシャかイタリアから、地中海に面する島を買い、そこにシリア難民を住まわせたい、と言い出している。

現実に、スウエイラス氏が所有する、紅海の島は開発され、32000人が居住している。砂だけだった島が開発により、緑あふれるリゾートに、変身したということだ。

これまでに、シリアの戦争から逃れ、ヨーロッパに移住しようとしたシリア難民は、その途上で2500人もが亡くなっている。先日も、3歳の子供が溺れ死に、トルコの海岸に打ち上げられている写真が、ヨーロッパ全土の新聞の、一面に掲載された。

スウエイラス氏はギリシャかイタリアが、地中海の島を売ってくれれば、そこに住居を建て、工場を作り、大学を作り、シリア難民が生活できる環境を、作ると言っているのだ。そして島は独立国にするという構想だ。そして、そこで暮らすシリア人は、シリアの国内状況が安定したら、帰国してもいいというのだ。

エジプトにある日本の自動車メーカーは、莫大な利益を上げているが、日本に送金もしないし、エジプトに再投資もしないで、銀行に預けたままになっている、とエジプト人実業家が語っていた。

多分それは、その企業が日本の税金を逃れることと、日本の金利が安いためではないか、と答えておいた。それにしても知恵がないものだ、民間企業の経営陣やスタッフの発想が、これではまるで、公務員ではないか。

スウエイラス氏の計画に、ギリシャやイタリアが、応えてくれることを期待したい。そして、一時的にでもシリア難民に、安住の地を与えて欲しいものだ。また、このスウエイラス氏のような、人道的発想を、日本の金持たちにも、持ってほしいものだ。