11月1日に予定されている、トルコの国会議員選挙に向け、ダウトール首相は暫定政府設立を図った。それによれば、与党AKPからは、新しい閣僚が11人、CHPからは5人。MHPからは2人、HDPからは2人だが、議員以外から1人が入閣することになったようだ。
エルドアン大統領はダウトール首相の構想を受け入れ『これは暫定ではない、4年間の任務を果たすつもりの、内閣になるべきだ。したがって、暫定政府とは考えるべきではない。』と強調している。
今回の組閣では、AKPのルールに従い、3期を過ぎる閣僚は、外されることになり、その中には、ブレント・アルンチ副首相やアリ・ババジャン副首相といった、大物も含まれる。加えて、タネル・ユルドズ経済エネルギー大臣、メウルート・チャウソール外相も、閣外に去ることになった。
こうしたことから、外交では多少の変化が期待できるだろう、と見られている。また経済でも少しは変化が期待できる、と予想されている。外務大臣にはオルカン・ボズルク氏が予定されているが、彼は現在EU担当大臣の職にある。また財務大臣には、メフメト・シムシェク氏の就任が、予想されている。
しかし、野党側の立場は、相変わらず厳しいものだ。CHPは閣内入りを拒んでいるし、MHPも閣内入りを拒否している。
したがって、新内閣の大枠は決まったものの、まだまだもめる可能性があるということだ。それはAKPの能力不足として、国民のAKPに対する評価を下げ、選挙に影響を及ぼす可能性が、あるということだ。