『サウジアラビアがテロ対策に本腰』

2015年8月18日

 

 サウジアラビアに隣接するクウエイトでは、大量の武器や爆発物が、見つかっている、情報はまだ明らかにされていないが、武器や爆発物は、イラクとの国境の一軒家に、隠匿されていた、という情報と、イランが海上でサウジ側の組織に渡した、という説とがある。

 そのいずれが正しいかは別にして、確実に武器や爆発物が、隠匿されていたという事実は動かしがたい。それを使って大規模なテロを、画策している人物たちがいる、ということだ。

 実際に、クウエイトではモスクで爆弾テロが起こり、27人以上の人たちが、犠牲になっているのだ。

 サウジアラビアでもアシールのモスクで爆弾テロがあり、多数が犠牲になったが、さすがにテロ対策をあまり、公表したくなかったサウジアラビアも、この段階に至り、隠ぺいしておくわけには、いかなくなったのであろう。

 サウジアラビア政府はテロ対策の会議を開き、対応策を検討したようだ。この中では、クウエイトの爆弾テロについても、検討されたようだ。

 また、隣国であるイエメンの情勢についても検討され、サウジアラビア政府は正当なイエメン政府を、支援していくし、人道的な援助も行う、と語っている。

 クウエイトにしろ、イエメンにしろ、国境を接する国であるだけに,これらの国の情勢が悪化するということは、サウジアラビアの国内情勢も、悪化することにつながる危険性があろう。

 クウエイトのケースでは、早期に容疑者が逮捕されたことを取り上げ、サウジアラビア政府もテロの捜査を、本格的に進めなければならない、と考えているようだ。そのテロはIS(ISIL)の可能性もあろうし、シーア派による場合も考えられよう。

 そのためには、軍や警察の対する期待が、膨らむということであろう。それは、無差別逮捕にもつながるかもしれない、この段階では、サウジアラビア政府も体裁など、考えていられなくなるのではないか。