イランの国会議長であるラリジャニ氏は、アメリカがIS(ISIL)をアメリカの中東地域進出の道具として、使っていると非難した。
この発言はイランを訪問している、セルビアの代表団との会見で、語ったものだ、発言内容は相当に正鵠を、射ているものと思われる。
アメリカにとって、IS(ISIL)は誕生当初から、関係の深い組織であり、アメリカは少なくとも、IS(ISIL)のイラクやシリアでの活動を、放置してきていたのだ。
ここにきて、アメリカはトルコと協調し、IS(ISIL)の掃討に本腰を入れたかに見えるが、イランの考えでは、それは表面的なものでしかない、ということのようだ。
イランのラリジャニ氏が語るところでは、アメリカの対応はいい加減であり、IS(ISIL)はこのため、自由に戦闘を展開している、ということのようだ。
ラリジャニ氏は1990年代のバルカン問題への対応と、現在のイラク・シリア対応には、大きな差異が見られる、と語っている。
イランを訪問している、セルビアのダチェク外相も同様に、アメリカの戦争の仕方に、疑問を呈している。
このイランのラリジャニの発言を、どう受け止めるべきか、一笑に付すべきなのか、真剣に受け止めて、中東の現状を判断すべきなのかは、読者それぞれの自由だが、私には放置出来無い、重要な意味を含む、発言内容と思われる。
そのことは今後の中東情勢の、展開を考える上で、極めて重要であろう。