欧米がリビアの内乱に、遂に軍事介入を決めたようだ。これまで何度となく、リビアの二つの政府の間で、会議が計画されたが、成功に至っていなかっただけに、今回の欧米の軍事介入は、新たな可能性を開くかもしれない。
今回の計画では、アメリカを始め、イギリスやフランス、スペインやドイツが参加する予定であり、リビアの旧宗主国であるイタリアが、最大規模の兵員を、派遣することになりそうだ。
欧米はまず、リビアの二つの政府の、和解を仲介することになり、トブルクとトリポリを拠点とする、二つの政府が欧米軍の介入を、受け入れなければならない。その上で国連が欧米軍の派遣を認める、という手順になりそうだ。
その上で、欧米軍はリビアの軍人や警察を訓練し、基本的にはリビア人自らが、問題の解決に当たるよう、指導していく方針だ。
IS(ISIL)対応では、アメリカとフランスの空軍が、空爆などでリビア側を、支援することになる。
果たして、この欧米のリビア問題への介入が、リビアの内部対立を解消し、加えてIS(ISIL)の掃討に役立つのか、今のところは分からない。アメリカの軍事介入は、大規模な破壊をもたらすだけで、和平に実現には至らないケースが、ほとんどだった。
アフガニスタン、イラクなどはその典型であろう。今回場合、唯一希望が持てるのは、リビアの旧宗主国であるイタリアの介入が、どれだけ効果をもたらすかだ。