シリア北部に居住するクルドが、最近石油の生産を本格的に再開した。これはシリアが内戦前に開発し、石油生産していた油田を、復旧したものだ。
サハカ地区のラミラーン油田がそれであり、生産された原油は、精製も行うようになっている。このラミラーン油田での生産は、1年ほど前から復旧が、始まっていたものだ。
ラミラーンには1300本の油井があったが、今回そのうちの150油井が、2014年後半から、再開したということのようだ。現在ではラミラーンの油田から、15000バーレルの石油が、生産されるに至っているが、かつては165000バーレルが、生産されていたということだ。
現在シリアでは3種類の石油が販売されており、そのひとつはシリア政府の販売する石油、クルドが生産する石油、そしてイランからの輸入のものだ。
シリア政府が現在販売している石油の価格よりも、クルドの生産する石油価格は1リットル50セントと安く、イランからの輸入物は1リットル1・3ドルしている。シリアはかつて38万バーレルの石油を生産していた。
興味深いのは、クルドが石油の生産をし、販売するようになると、かつてのISと同じような状態になり、独自の資金源を持つことになる。それはクルドの兵器装備が、今後改善されるということでもあろう。
それはシリア北部のクルドが、自治権を持つに至る重要な、ステップではないのか。そうなることをトルコ政府は予測しようから、クルドに対するトルコの軍事攻撃は、激化していくということでもあろう。