『サウジアラビアが核兵器保有を検討か』

2015年7月22日

 

 サウジアラビアの王族に近い人物の、明かしたところによれば、サウジアラビア政府は核兵器の入手を、検討する可能性がある、ということだ。そうなれば、中東各国は核兵器保有レースの時代に、入る危険性があろう。

 サウジアラビア以外に予想される、核兵器保有候補国はエジプトであろうし、イラク、トルコなども、予想できるのではないか。核保有レースの様相を、中東地域が呈してくれば、それ以外にも幾つかの国が、検討を始めることになろう。

 サウジアラビア政府内で、核兵器入手が取りざたされ、噂が出てきているのには、それなりの根拠がある。それはイランが今回合意した内容では、核兵器を作らないという前提になっているが、それが、何処まで信用できるか、分からないからだ。

 イランは今回の合意で、正式に平和的な核開発が、認められたわけであり、それが何時かの段階で、核兵器に進展することは、否定できないというのだ。もちろん、現段階では、イランには核兵器を開発するつもりは無い、と全面的に核兵器の開発を、否定してはいるのだが、今後はどうなるかわからない。

 その前例としては、パキスタンが挙げられる。パキスタンは当初、核兵器を開発するつもりは無い、と全面否定していたのだが、敵国であるインドが核兵器を開発製造すると、急きょ核兵器開発に乗り出し、製造に至っている。

 イランは当分のあいだ、核兵器を製造することはない、と核兵器製造の意欲がないと言いながらも、そのことをちらつかせることにより、政治的なメリットは手にする、ということだ。サウジアラビアもパキスタン同様、当分の間は核兵器を持つ意志が無い、といった発言を繰り返すだろう。

 サウジアラビアの場合は、イランが核兵器を開発しなくとも、噂が真実味を持ってきた段階で、どんなことをしても手に入れよう、と考えるのではないか。サウジアラビアはイランとの通常兵器を使用した戦争では、勝利することが出来ないからだ。サウジアラビアとイランとの間には、人口の差、技術力の差などがあるからだ。

 サウジアラビアはだいぶ前から、パキスタンの核兵器開発に資金を提供しており、完成した後、サウジアラビアが要求すれば、パキスタンは核兵器を、サウジアラビアに手渡さなければならない契約内容に、なっていると噂されてきている。その悪魔のような、中東地域での核兵器拡散という未来が、そこまで近づいてきている、ということであろうか。