『コーカサスにもIS(ISIL)国家』

2015年6月25日

 

 IS(ISIL)の幹部アブー・ムハンマド・アドナーニが、コーカサスにイスラム国家が誕生したことを発表した。これのコーカサスの出来事は、ロシア語でツイッターを通じて、流されたものだ。正確に言うと、コーカサスはIS(ISIL)に含まれる県、ということになる。つまり、イスラム国コーカサス県ということだ。

 このコーカサス県はコーカサスの北部であり、これまで2007年以来、アルカーイダが戦闘を展開していた、南西部とは地域が、異なっている。

 IS(ISIL)2015年初頭に、コーカサスにイスラム国の県を創る、と宣言してきたが、それが達成されたということだ。

 イスラム国コーカサス県のアミール(首長)には、アブ―・ムハンマド・カドリーが指名された。

 このコーカサス県にはダゲスタンやチェチェン、アングシアも含まれることになった。

 以前から、IS(ISIL)のイラクとシリアにおける役割は、ほぼ終わったと書いてきたが、ここにきて、それがより一層明らかに、なってきたのではないか。

 リビアでのIS(ISIL)の軍事展開は、すでに多くの人の知るところとなっているが、それ以外には、サウジアラビア、中国での動きが見え隠れしている。そして今回は、明確にIS(ISIL)のロシア領内での動きが、表面化したということだ。 

 さて、この動きをみるとき、IS(ISIL)は誰によって支援されているのか?何が目的なのかが、おおよそ見当がつこうというものだ。