『あのフリーダム・ハウスがトルコ批判』

2015年5月 1日

 

 たぶんフリーダム・ハウスと聞いても、ピンとこない人がほとんどだと思うのだが、中東TODAYをお読みの方には、ご記憶があろう。フリーダム・ハウスとはチュニジアで始まり、エジプト、そしてリビアで革命を起こす、裏の原動力となった組織だ。

 この組織はアメリカに本拠を置き、外国の民主化を支援する組織であり、各国の民主化レベル、マスコミの自由度などを調べている。そう言えばごく普通の、民主団体のように思えるのだが、そうではなくて各国の若者に働きかけ、革命を起こすノウハウを、教えてもいるのだ。

 そのフリーダム・ハウスがつい最近、トルコに関する報告を発表している。それによれば、トルコではメデイアに対する圧力が強まっており、民間の部門でも相当な締め付けがあるということだ。

 たとえば、反政府的な記事を書いたジャーナリストは、逮捕され投獄されているし、多くのジャーナリストが職場を、追われてもいるということのようだ。

 また、インターネット法の改正により、ウエッブ・サイトがブロックされツイッター、ユーチューブ、グーグル,フェイスブックも規制の対象になっている。これまでに60000のウエッブ・サイトが閉鎖されている。

民間テレビ放送局の場合は、これまでに78局が警告を受け、254局が罰金刑に処せられている。ラジオ局も同様に、12局が警告を受け、7局が罰金刑に処せられている、ということのようだ。

さて、フリーダム・ハウスはトルコの現状を、報告するだけに留めるのだろうか。あるいは次の段階に、進めるつもりなのだろうか。トルコの選挙は67日に迫っている、その前に何らかの手を、打つかもしれない。