オバマ大統領はイタリアのマッテオ・レンジ首相と、ホワイトハウスで対談した後、『湾岸諸国はリビアを救え。』と訴えた。述べるまでも無く、いまリビア国内は部族間や、政治組織の武力衝突が、続いているからだ。
オバマ大統領は湾岸諸国が、リビアで起こっている武力衝突を、興味本位で見ているのではなく、政治的な解決方法などを、努力して欲しいと語った。
また、オバマ大統領は現在、シリアやイラクではIS(ISIL) が、広大な地域を支配下に置いており、リビアでも活動を活発化している、と警告した。
IS(ISIL)などテロリスト・グループは、リビアに大きな関心を寄せている、と語っているが、それはリビアが産油国であることや、国内が幾つものグループに分裂して、武力衝突を繰り返しているからであろう。
オバマ大統領はリビア政府(シンニー派世俗政府)が、もう少し時間はかかろうが、やがて国境を制圧することが、できるようになるだろう、という見通しを明らかにした。
一言ここで言いたいのは、誰がリビアを現在のような苦境に、追い込んだのかということだ。もちろん、カダフィ大佐の独裁に怒った国民が、革命を起こした結果だ、と言えばそれまでの話だが、その裏には欧米の策謀があったことも、事実ではないのか。
これまで、リビアに対する軍事介入は、エジプト、アラブ首長国連邦、カタールなどが行っているが、そのことをもっと拡大したい、というのがオバマ大統領の本音ではないのか。
オバマ大統領はリビアの実情を前に、湾岸諸国の資金と軍事力、そして政治力に期待して、問題の解決を図りたい、ということのようだが、あまりにも虫のいい話ではないのか。