イランのフセイン・アミール・アブドルラヒヤン外務副大臣は、サウジアラビアのイエメンとの戦争が、最終的には『サウジアラビアの分裂』につながると警告している。
フセイン・アミール・アブドルラヒヤン外務副大臣は『中東地域の敵がサウジアラビアを分裂させ、弱体化することを狙っているのだ。』と警告した。
そして、イエメン問題の解決には、『サウジアラビアが空爆を即時止め、国民会議を始めることが唯一の方法だ。』、だとも語った。
現在、サウジアラビアのイエメン攻撃を、支持している国はアラブ首長国連邦だが、その戦争好きな政策には、驚かされるばかりだ、とも語っている。(ここではエジプトの介入については、触れられていない。)
その反対で、サウジアラビアの政策に反対しているのは、イランであり、レバノンであり、シリアであり、イラクであり、アフガニスタンンであり、パキスタンだと語った。
つまり、先日イランのザリフ外相がパキスタンを訪問したのは、パキスタンをイエメン戦争に参加させないという、外交的成果があったということであろう、確かにパキスタン議会はイエメン戦争への介入を否決している。
また、イランの将校がイエメンで捕まった、という情報については、全面的にこれを否定した。イラン側はイエメンに軍人を派遣していないし、当然のことながら、イラン人将校が捕まってもいないと語った。
サウジアラビアのイエメンに対する空爆は、3月26日から始まったが、イランはこれまでに、1000人のイエメン人が犠牲になり、その中には200人の子供も含まれている、と主張している。
サウジアラビアがペルシャ湾の出口のバーブルマンデブ海峡と、紅海の出口のホルムズ海峡を、イランに支配されることを、恐れて始めたイエメン戦争は、今後、サウジアラビアの分裂につながる、危険性があるという指摘は、まんざら脅しだけとは言えまい。現在、サウジアラビアは国内外に、多くの問題を抱えているからだ。
イランにはサウジアラビアに対して、何枚もの有効なカードがあるのだ。たとえばバハレーンへの介入、サウジアラビアのアルカテーフ問題への関与などがそれだ。こうしたイランの強気の発言の裏には、アメリカとの関係が、緩和していることがあるのは、当然であろう。