イランのロウハーニ大統領が3日間に渡って、トルクメニスタンを訪問したが、そのなかで非常に重要な計画が話し合われた。それはトルクメニスタンとイランが中心になって、ウズベキスタン、トルクメニスタン、イラン、オマーンを繋ぐ物流ルートを構築することだ。それは南北物流回廊と呼ばれている。
この計画にオマーンが含まれているのは、アラブ湾岸諸国のなかにあって、オマーンは例外的に良好な関係を、イランとの間で維持しているからであろう。この計画が実現すれば、トラック、鉄道を通じて中央アジアの物資が、イランからオマーンまで運ばれ、その逆もあるということだ。
今回の訪問では、イランとトルクメニスタンとの間で、貿易の拡大が話し合われ、現在37億ドル・年が、10年以内には60億ドル・年にまで、拡大されるということだ。
それ以外にも17の協力が合意され、調印されている。そのなかには、政治、経済、文化、環境、対テロ対応などの協力が盛られている。イランは技術輸出をトルクメニスタンに行い、トルクメニスタンは電力を、イランに供給することになる。
また、イランはトルクメニスタンから、天然ガスを輸入することになった。イランもガス産出国ではあるが、産出場所が消費地から遠いことが、難点となっていたのだ。トルクメニスタンのガス田は、イランの首都テヘランに近い、という利点がある。